カテゴリ:一写一想( 116 )

言葉 [#584]

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君が毛嫌いしていたものに僕はなっていそうだよ

消えてしまいたいなんて口に出しても

本当にそうは思っていない

ただその言葉で君からの言葉をもらいたいと思っているだけで


君が毛嫌いしていたものに僕はなっていそうだよ

言葉はしだいに簡素になっていくのがわかるんだ

けれど僕はその言葉の消費を止める事が出来ない

次第に空腹がさらなる消費を求め始めてる


君が毛嫌いしていたものに僕はなっていそうだよ

そういったお互いの関係でさえ

毎日手に入れて捨てていく商品と変わらなくなっている

君が僕に伝えた始めの言葉も終わりの言葉も

僕はもうもっていない
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by isshaissou | 2014-10-20 13:16 | 一写一想

残炎 [#583]

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瞼を閉じても残る炎のような閃光を

今はもう消すことを諦めよう

今までに試みた方法では

決してその炎は消せやしない

その過去は現実を燃やして見せる閃光として

流れていく時間を一つ一つ焦がしながら

じっと凝視していってやろうじゃないか

燃えて見えないその部分の温度を

強く感じながら
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by isshaissou | 2014-10-14 02:25 | 一写一想

記憶と私について [#582]

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記憶が明日になる前に

私は記憶を私にしなくてはならない

眠る前に訪れる

そんな強迫観念にも似た私は

いつの記憶が生み出したのだろうか


忘れてしまうことが

いつから恐ろしくなったのか

それを思い出すことが出来ないのに

ただ気持ちだけが浮遊して

記憶を貪り喰う


記憶が明日になる前に

私は記憶を私にしなくてはならない

眠る前に訪れる

そんな強迫観念にも似た私は

いつの記憶が生み出したのだろうか
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by isshaissou | 2014-10-14 02:09 | 一写一想

髪 [#581]

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風が髪を撫でながら抜けてゆく

そう認識する前にも風は私の髪を撫でているのに

見ようと思ったものしか見ることが出来ない不自由さを感じながら

女は風にそよぐ草を見て

美しい髪のようだと思った
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by isshaissou | 2014-10-07 11:58 | 一写一想

生ぬるい風 [#580]

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「喉が渇くわ」

写真をみて一言

その人は言い残して去っていった



昨日も今日もたぶん明日も

漠然とした何かを

恐れている



実態が明確になるまで恐れているなら

遠い未来にも消える事は無いのだろうと

生ぬるい風が告げて去ってゆく
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by isshaissou | 2014-08-12 21:59 | 一写一想

スケジュール帳   [#579]

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スケジュール帳が遠い未来までいっぱいの男は

今日も思い出の中を生きていく

いつからか未来が訪れる時

それは既に過去になっていた

綿密に計算された未来は

狂いの無い過去を生んでいく

ただひとつ

死の時間以外は
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by isshaissou | 2014-07-09 00:23 | 一写一想

ヒラキヒミ  [#578]

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ヒラキヒミ

ヒラキヒミ


かつて

何故、そんなに辛そうなのに「表現をしているの?」と尋ねたことがある

その人は静かに微笑みながら

「これが、命の使い方なのよ」と答えた

一度

表現をしていないその人を訪ねたことがあった

日の当たる椅子に座り

遠くを眺めているだけのその人は

わたしが声をかけても振り向かず

目は死人のようだった

「生きていても死んでいる」

と感じた


ヒラキヒミ

ヒラキヒミ


「生きていても死んでいる」

その人が

再び表現をはじめたきっかけは

わたしにはわからなかった

その人は以前よりも辛そうには見えなかった

周囲はそれを不満がり

作品の評価にも影響があったが

わたしには

眩しいくらいに輝く画面が広がっていた

「命の使い方」

「ああ、そうか」


ヒラキヒミ

ヒラキヒミ


その人の作品は

人の歴史

知識や思考が

幾重にもの枝になり

葉を茂らせ

その実りが人々にもたらされている

そんな作品だった

一つの命題が

大きな幹を表していた


ヒラキヒミ

ヒラキヒミ


その中で

腐りかけの果実のなる枝は折れていた

それは

命題がしっかりと伝わらなくては

豊潤な実を実らせ

育てることは出来ない

といった強いメッセージを表しているようだった


ヒラキヒミ

ヒラキヒミ


一方で

枝が折れているのにも関わらず

豊潤な果実を沢山育てている枝があった

異臭がし辺りを見渡すと

その果実を食べたであろう鳥たちが

次々に落下し

根元に積み重なっていた

全て同じ形

色の果実が整然と並ぶ枝

その下で人だけが実りを喜んでいた


ヒラキヒミ

ヒラキヒミ
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by isshaissou | 2014-04-20 23:11 | 一写一想

暗闇 [#577]

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ぼんやりと見えていた光は消えて

辺りは間もなく暗くなった

道標は光だと

幼い頃から教育を受け

それを信じてきた自分は

その暗闇をとても恐ろしく感じた


光を探す日々は続いたが

どこまで歩いても同じ暗闇が漠然と広がっていた

やがてその行為は無意味だと分かった


暗闇の中で感じるものを

集め始めた

光があるときよりもずっと

探していたものが見つかった
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by isshaissou | 2014-04-20 00:03 | 一写一想

冬と春 [#576]

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沢山の風たちが

幹や枝を傷つけた



乾いた風たちは

知らん顔をしながら

春の準備をしている


一匹の鳥が

やってきて話し相手になってくれた



その鳥は

わずかな体温を伝えながら

わたしの根元で死んだ
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by isshaissou | 2014-04-19 23:28 | 一写一想

柔らかい芝生のようなこころ [#575]

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柔らかい芝生のようなこころを

撫でていた時

あなたからもらった言葉は

すべてやさしかった


いつのころからか

そのこころの質感は

刃物のような鋭さに変わり

撫でようとする手を

傷つけるようになった

滴り落ちる血液によって

その質感はさらに鋭くなるような気がして

こころは触れられることが無くなった


他の誰かの

やわらかい芝生のようなこころに

ふれた時

そのこころを刈り取ることが無いように

その鋭い刃の部分を

両手で押さえ続けている


まだ

そんなこころにも

あなたからもらう言葉は

やさしいだろうか
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by isshaissou | 2014-04-08 23:25 | 一写一想


わたしの日常をどうぞ、あなたの日常は美しいですか?


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