ただ赤子と異なるのは賛美されないことだけ [#520]
もう言葉はうまれないし
必要がないと
誰かが言葉をうんでいた
ただ赤子と異なるのは賛美されないことだけ
放たれた言葉は
長い間捕えられていた蝶が
虫籠から放たれる時のような
優雅さと後悔を含んでいた
それはある母親が
自分の子に抱く感情にも似ている場合があるのだろう
やさしさが憎しみを放ち
いのちを傷つけてしまう
もう言葉をうむのはよそう
誰かが言葉をうんでいた
ただ赤子と異なるのは賛美されないことだけ
by isshaissou
| 2011-04-15 00:48
| 一写一想